あれから、さらに三年が経ちました。

二人目の子が誕生しました。まるまるとした、女の子です。
そして、さらに三年が経ちました。
苦しかった生活も、少しずつ 少しずつ 楽になってきました。
次女が誕生し、長女は保育所、長男も小学校へ上がりました。
小鈴ちゃんも、すっかり地域のおばちゃんに変身し、福ちゃんもしっかり隣のおっちゃんです。
子供たちは元気に育ち、『福ちゃんち』も 地域に溶け込み、本格的な家庭になりつつあります。

ふと、福ちゃんは思います。

愛する小鈴ちゃんに巡り合い、愛する子供たちにも恵まれ、きょうまで幸せな人生でした。
でも、子供たちはいずれ親のもとを離れ、まだ見ぬ大空へと巣立っていきます。
その日が来るまで、その時が来るまで、愛する者たちをしっかり見守って行こうと ...